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備忘録

備忘録

シャープペン
グラフギア

何がこんなに気持ちいいのかと思ったら、握りからペン先までの距離がピッタリ。
これはすごい。

# by shatterd-skies | 2024-01-29 14:17

キリエのうた

自分らは所謂「岩井俊二世代」といって過言でない程度にリリィシュシュのすべてやスワロウテイル、花とアリスに影響を受けた世代だといって良いと思う。
当時大学の新入生に好きな映画を尋ねるとかなりの高確率で名前が挙がるので、逆に敬遠して別の監督名を出し通(ツウ)ぶったものだ。

花とアリス以降、岩井監督の作品作りが(多分)止まって、それ以降の2作くらい見て無かったのだがキリエのうたの宣伝がなんとなーくSNSに集まっており気になっていた。
そしてABEMAでほんとに10年ぶりぐらいにリリィシュシュのすべてを見て、ついに視聴欲が爆発したのである。

感想としては「すばらしい映画をみた」

まずアーティストであるアイナジエンドが主役であるから、演技力~?という色眼鏡だったことを猛省せざるを得ない。
映画の中には役の設定があり、姉妹二役ある上に路上シンガーという自分の境遇とは違う人生のキャラクターを演じているわけだから間違いなく「演技」である。しかしてこのアイナジエンドという人間は「演技力」という技術を「人間」そのもので補っている。拙い芝居パートが一転して、そして歌パートになる度にその感情が、画力(えぢから)が、どんどん増して行くのである。本当に同一人物か?
それはさながら劇中のキリエが、普段は殆ど喋れないのに歌の声量と表現力で観客を魅了していく様と完全にリンクする。
そしてわきを固める俳優たち。特に意外にも広瀬すず。
アイナジエンドの生っぽさと真逆で違和感のあるほど芝居っぽいというか、この2ショット大丈夫かな?と思ったのも猛省。
この演技っぽさそのものが、マオリが被ったペルソナの表現だったのだ。(そりゃそうなんだけどさ)
現代のマオリが最後の海でキリエのうたを聞きながら、たった一粒涙した、その表情。彼女が負ってきた人生を見た気がした。

総じてこの映画、登場人物に芝居っぽさが無いのである。(バランスがいい、と捕捉)
ドキュメンタリーというわけでもなく。
なんと言うんだろうな・・・
要は恰好付けたり決め顔したりしないから、とにかく美しい画と表情を見せてくる撮影?なんだろうか。
(自分が時代劇長い所為かもw)

と、ここまで美しい映画を見て、やっと気づいた。
岩井俊二の映画ってこういうんだ。

芝居とか話とかじゃなくて、人間と時間/空間の切り出し、みたいな表現。

根本的に自分が現場で見て来たドラマと何が違うのか。。。凄い気になる。
圧倒的に違うのに、その手法がわからん、。あと3回は見たい映画だなぁ。


追伸
アイナジエンド、広瀬すずを見て。
芝居って要らないんだな、と思った。嘘っぽく作ると、画面に出る。
例えば自分が演出家として役者に向かう時は、生っぽさを大切に。且つ撮影にも生っぽさを。

追伸2
この映画3時間もあったんだ。。。
音楽をネタにすると尺の管理難しいんだな、、、



# by shatterd-skies | 2023-11-16 00:01

スラムダンク

映画の方、やっと視聴

連載当時小学生だった自分にとって一番の興味は特撮で、楽しみだったのは東映の日曜特撮(戦隊とメタリックヒーロー)と金曜のサンライズ勇者シリーズ。

周りの同級生が好きだったドラゴンボールとか幽遊白書とかスラムダンクとか、生身の人間の作品は全然興味が湧かなかったですね。
アニメのスラムダンクも、テレビが付いてたら見る程度。
そんなんだから漫画のスラムダンクを読破したのは社会人になってからでして、、、

いやしかし大人になってからで良かったと今は思っています。
青春を賭けた男たちの戦いを見て涙する。この感情は小学生の人生では不十分ですな。
読んだ人が、多かれ少なかれ「自分にもこんな青春があったんだろうか」とセンチになるためには、部活動と3年間という時間制限を経験せねば。


さて、本作の感想。
素晴らしい映画でした。

思い出補正、などという言葉を吹っ飛ばす斬新な演出。
解っているチョイスの名場面の数々(誤解を恐れずに言うと、テレビ局が番組企画などでチョイスしたなんちゃって名場面など屁でございます)。

まず、まさかの脇役化した主人公。
本編スラムダンクというのは桜木花道のサクセスストーリーで、スポーツ物でよくある「素人が才能を開花させて活躍する」という物語です。
モテない不良少年が女に誘われるままに部活に入って、ライバルと出会い、成功と挫折を味わいながら成長していく。

原作者(監督)はつまりこの桜木のサクセスストーリーは描き切ったと。
あえて再度描く必要はない。その通りですよね!だって完成した物語だから、そこに手を付けたら未練だと思われちゃう。

だから他の登場人物を描くことにしたんですよね。
宮城亮太を中心に。
なぜ宮城ら他の登場人物にしたのかというと、つまり今回の映画のテーマとして、
(バスケ歴4ヶ月の桜木に対して)「バスケに青春を17~8年かけた男たちの重み」を据えたんじゃないですかね。

赤木は、高校入ってやる気のない先輩たちに葛藤していてそれでも真剣に取り組み嫌われ役を買って出た孤独を3年分背負っている
三井は中学から天才とされ、周囲の妬みにより挫折。グレた自分とバスケを愛する本当の時分との葛藤を背負っている。
宮城は、憧れの兄。兄を愛するも周囲に比較されることへの葛藤。母に愛されているか自信が無くやはり兄と比べてしまう葛藤。そういったものを背負っている。

だから流川は描かれていないのか。
流川は桜木と同じく「今」を生きている選手だから。
今、山王に挫折しているから。

そして更に秀逸なのが、当時見ていた少年少女が親の年齢になってきたのも影響していて、
宮城の母にしっかり感情が乗るんだなこれが!
ソウタとリョウタへの感情が乗る乗る、。、

いやーー、こんな感じで全く別の視点で物語を堪能するとは予想外でした。
十年以上前に始まった物語の、待望の最終回!って感じでした。
なんだろう、、映画だからって前半に物語の説明をすることなく、
つまり最初からクライマックスで、待望の最終回を2時間感動のボリュームで見せられたって感じ。

是非見てほしい傑作です。

# by shatterd-skies | 2023-08-20 01:37

直接教わって無いけど恩師

入学してすぐの映画研究部新入生歓迎会(新歓)で初めてお会いしました。田舎から出て来たばかりの僕が会った初めての映画監督です。ドキドキしながら眼前の席に座りゴジラ対ビオランテの話を熱く、ほぼ一方的にさせて頂きました。よくぞこんな子供の話に合わせて頂いたなと、今思えば赤面するばかり。

卒業制作の台本を提出した折、先生「俺がダメって言ってもコレで撮るんやろ?」僕「はい!」おかげさまで最高に我儘な4年間を過ごすことが出来ました。

卒業証書を手渡しして頂いた時も「君か!(゜_゜)卒業出来てよかったな!」…ちょっと匂わせ気味に仰っていただきました。多分単位がギリギリだったのでしょう。
4年間のうち直接お話しする機会は指折りしかありませんでしたが、素敵な学生生活と夢を頂きました。

「別に芸大を出たからって映画の仕事に就く必要は無いんですよ。みなさんの将来に期待しています」卒業式で仰っていた言葉今も覚えています。

先生、おかげさまで僕はプロの現場で働いていますよ。
ご冥福をお祈りします。
直接教わって無いけど恩師_f0047123_23413034.jpg

# by shatterd-skies | 2022-11-15 23:42

聖剣伝説2

先ほど全クリしまして、書いていきましょうかね。

結論から言ってしまうと、名作?これがぁ??って感じでした。
当時と今ではRPGの作りや期待値が全然違うし、アクションRPGが画期的で2Pもあるのかな?画期的だった!
というのはわかる。

けど、根本的な部分というか物語に全く共感できない。

突然始まって偶然見つけたメッチャ目立つところに刺さってる聖剣を抜いた主人公。突然すぎる始まり。
村に帰るあたりから操作性の悪さに気付く。攻撃が連続で切っていけない。メニュー画面も切り替えも分かりずらい。アイテムの説明無し。技の効果説明なし。
仲間が入るまで苦戦する。仲間も積極的に攻撃しない。魔法も効果説明なし。
んで仲間も2名女子のみ。他は全て記憶に残らないレベルのモブ。
敵もボスもグラフィックが少なくて色違いばっかり。行動パターンも似たり寄ったり。

最後のマナの木も突然登場するし結局帝国は何がしたかったのかよくわからない。
タナトス?も過去の魔法使いで体を入れ替えながら不老不死を、ってラストダンジョンの最後の最後でモブから説明されるだけだし、そもそも帝国御一行の人間性が全く描かれないからなんの興味もない。
出て来たから倒す、この繰り返し。

出会いも無ければ別れもない。

ラスボスの神獣も倒しづらいっつーか戦いづらくて苦痛でしかないし、なんなら何故倒さないとダメなんだっけ?

えーっとたしか、マナの要塞が大地からマナを吸い取ってますので倒すよ→マナの木が消滅したからマナを取り戻すために神獣が合体するよ。
世界が大変だよ→神獣倒すよ

・・・あれ、世界のマナとかはいいんだっけ?根幹の部分が解決して無くない??
この後世界は滅びましたってこと??
よくわからん。

うーん違う視点があるんだろうか。。

クロノトリガーとかFF6とかドラクエとか同時期のRPGってストーリーとかキャラクターとかにフィクションなりの説得力があったけど、、このゲームは、、ちょっと無いかなぁ・・・

# by shatterd-skies | 2022-11-09 18:15

僕が僕を見つめ直したり, 直さなかったり。


by shatterd-skies